世界の水ビジネスを支配する海外水メジャーとは
海外の水メジャー、フランスのヴェオリア、スエズ、イギリスのテムズ。別名ウォーター・バロン(男爵)といわれる欧州企業群がある。
ヴェオリアはナポレオン3世が設立に関わったという歴史を持つ伝統的水メジャーであり、現在世界64カ国でビジネスを展開している。
スエズも同じくらいの長さの歴史を持つ水メジャーである。
そもそも通常上下水道などのインフラを必要とするもので、その初期投資には国や自治体による資本投下が必要である。
日本の場合、上下水道が自治体により運営されてきたのを見ても分かることである。
しかし、フランスの場合は、元々自治体が小規模であったため、民間の水道事業者が成長する余地が大きかったといえる。
このような欧州発祥の水メジャーが世界の水ビジネスを牛耳っているというのが、世界の水ビジネスの現状である。
これら水メジャーの強みは包括的な水ビジネスのサービス提供が可能であるという点である。
一切のインフラのない場所にインフラを建設し、水道による水供給を行い、下水を処理しその再生水を工業用水などに利用し、更に浄水し自然に戻すという水サイクルを単独で構築することが可能である。
そして、そのための運用、つまり水道料金徴収のノウハウや、水道管などのメンテナンスなどのノウハウも保有している企業群である。
このような企業が、欧州に地盤を持つとともに、アメリカ、アジア諸国にも進出している。
日本においても水道事業の民営化、開放政策の元各地の自治体で下水道事業の受託などに食い込みを見せている。
そして、これから巨大市場となることが予想される中国市場においても、この水メジャーの牙城は高い。
包括的な水ビジネスのサービスが提供でき、経営が効率化されている点などから、現時点で日本企業は一部のコアデバイスの提供を除き圧倒的に不利な状況におかれているといえる。
水ビジネスにおける水メジャーの強みは世界に広がったネットワークもさることながら、水に関わるあらゆるサービスを行う企業として経営形態が最適化され、コスト的にも優位にあるという点である。
単純な技術やサービスだけでこの牙城を突き崩すのは容易なことではないと考えられている。
