環境問題と水のこれから
化石燃料の使用による地球の気象変動は、このまま推移すれば大きな危機を生み出す。
日本では「温暖化」という側面から海面上昇などの問題が取り上げられることが多いが、この問題の一番の大きな問題は気象の変動による、水資源の偏在が更に悪化する可能性があるということである。
経済成長が著しく、多くの水需要を必要とする地域が豊富な水資源を持っているというわけではない。
むしろ、温室ガスの影響による気象変動が降水量の変化として表面化する可能性は高い。
各地の気象変動は正確に予測することは難しいことであるが、現時点ですら水の需給バランスは危うい状況にあるのであり、これから怒るであろうと予想される変化が望ましい方向に進むと考えるのは楽観的にすぎるであろう。
食料生産、工業生産、人口の増加。全て水需要を増加させるとともに、その水を汚染し、再利用を難しくさせるものなのである。通常であれば、太陽エネルギーによっておきる水循環サイクルの中で、水需要はまかなわれるものである。
しかし、利用した水が循環して取水元となる河川に戻ってきたとしても、なその河川が恒常的に汚染された状況である場合、自然の水循環サイクルはなんらの意味をもたないものとなってしまう。
今後、人類は増え続ける人口、経済的な破局を避けるためには、何よりも水資源の安定確保が必要なこととなる。
これは化石燃料の確保に比べても劣らぬほど重要な問題なのである。人の命の維持ということでいえば、よりダイレクトに関わってくる問題でもある。
水ビジネスはそのような中、いかにして安定した水を供給できるのか。
水の効率的な利用を実現できるのか。自然の水循環システムに負荷をかけない浄化システムをいかに構築していくのか。
非常に大きく包括的な内容を含むものとなっている。
更に環境問題という枠の中では「バラスト水問題」も最近は話題となっている。
船の安定航行に必要なバラスト水をろ過せず、使用することができないとする国際条約が批准されることになる。
これらの環境ビジネスも水ビジネスの一つであるとするならば、市場はまた大きなものとなる。
日本はそのビジネスに対し、いくつかのコアデバイス技術においては国際的に優位なものを所有している一方、サービスの高コスト体質などの問題を抱え、海外水ビジネスへの進出はまだこれからということろであろう。
官側の縦割り行政の解消や、官民の協力体制もできつつあるというところである。
はたして、政府が掲げた「新成長戦略」のひとつである環境ビジネスとしての水ビジネスが成功するのか、それは今の段階ではなんとも予測できないものであろう。
