水を売り込め!大阪市の取り組み
大阪市の水ビジネスにとって大成功であったのは昨年開催された上海万博であろう。
大阪府、大阪市が協同出展した大阪館は当初の予定を大きく越える172万人の来場者を迎えた。この大阪館では「環境先進都市 水都大阪の挑戦」スローガンをかかげ、水ビジネス、水環境問題に対し大きなアピールを行っていた。
このアピールという面では大成功に終わったというのが、関係者の評価である。
大阪市は、この上海万博に代表されるように、中国市場を中心としたアジア市場をターゲットにし大きく動いている。
給水人口260万人を超える大阪市の漏水率は低い。そして、中国は効率的な水利用を何よりも望んでいるのである。
ただ、内部的に問題が無いでもない、大阪市と大阪府の問題であろう。
それは大阪府が提唱している「水道広域統合化」の動きである。これに大阪市が加わるかどうかにおいて、現時点では対立とはいかないまでも足並みは揃ってはいない。
大阪府としては大阪市もこの組織の中に組み込み大規模な水道組織としてのスケールメリットを使いたいという考えがあるのであろう。
しかし、大阪市としても水ビジネスの主導権を府に握られてしまうのを避け、独自路線をいきたいという考えもある。
大阪市長も将来の参加には可能性を残す発言を行ってはいるが、現時点では参加する考えはないようである。
大阪市においても、官民連携の動きは進めており、東洋エンジニアリングなどと連携し、ベトナムの水事業に対する事業参入に動いている。
ベトナム市場も経済発展が著しく、水ビジネス市場としては有望な市場の一つである。
特にベトナムということではなく、アセアン諸国という枠組みで見たときにその人口は5億人を超える巨大な市場なのである。
ベトナムがそのための橋頭堡になるかどうかであろう。日本政府としてもベトナム水ビジネスは重視する動きを見せており、民間企業を資金面で支える動きも見せている。
大阪のアジアへの水ビジネス進出が成功するのか、上海万博のアピール効果がどのくらいのものであったのか、実際にその効果がでてくるのはもう暫く時間がかかることになるであろう。
