海外水ビジネスに活路を求める、北九州の取り組み

北九州市は、日本の自治体の中でも海外水ビジネスに対する動きが早く、市と民間企業の連携組織をつくり、海外との国際協力なども行ってきた自治体である。
政令指定都市の中でも人口減少の速度が早く、自治体としての水ビジネスの将来に対する危機感が他の自治体よりも強かったのではないかと思われる。
同市に対しては、活路を海外に求める以外に、水道事業の未来がないというような提言が北九州市立大学の研究者からも行われていた。

これは水道インフラの老朽化、人口の減少など、北九州に限った問題ではなく、多くの自治体が抱える問題ではある。北九州市ほどの大規模自治体となると、危機に対する予防をなにもしないわけにはいかないということであろう。
そこで、海外水ビジネスへ活路を求める動きが始動した。

官民連携では水処理大手のメタウォーター社との提携により、カンボジア、ベトナムなどへの水道管理に関する技術支援を実施。更に市内企業との連携を強化するために、2010年9月には「北九州市海外水ビジネス推進協議会」を組織化。国との連携においても、「海外水インフラPPP協議会」に参加するなど水ビジネスに関しての取り組みは、東京などの他の自治体以上の積極姿勢を見せていた。

また、淡水化技術や、下水道浄化など水循環システムなどを環境負荷の少ない水の再利用を研究する国の機関である「ウォータープラザ」の誘致に成功。
日本の世界トップともいえる水浄化、水循環再利用のテストベット、また他国に対するデモプラントともなるものである。
特に工業化の進展による環境汚染、水質の悪化と、水需要の増加という悪循環に悩む、新興工業国にとっては日本の水再生技術は魅力的なものとなるであろう。

このような、海外水ビジネスに対する動きの中で、北九州市が日本の自治体の中で初の海外水ビジネスの本格受注を得ることになったのは今月のことである。
カンボジアにおける浄水場建設の設計、需要予測の計算というものであり、今後これが、運営、メンテナンスまでのビジネスとして展開すれば、北九州にとっても日本にとっても大きな一歩となると思われる。

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