自治体の抱える問題

日本が世界の水危機の中で、その危機をビジネスとして生かしていくためには、国家の各組織の横断的な連携が必要。
そして、自治体においても民間企業との連携が必要である。今のところそのような方向を目指しそれぞれの組織は始動を開始している。

日本の各自治体が水ビジネス市場の進出を求めていく理由は、水ビジネスが有望史上であり、自分たちがその市場に必要なノウハウを持っているということだけが理由ではない。
そもそも国内水需要の先行きが非常に暗いという点があるのである。上下水道の設備投資は時間がかかるので、当然長期の需要予測が必要になります。

まず、日本の水利用の場合、土地買収から始まり、20年以上の長期的な視点で人口動性や産業動向の予測が必要となる。
現実問題、このような予測が上手くいくわけがないのである。
そのため今の日本では下水道整備のために買収された土地が遊休地として全国で446万平方メートル。取得価格1093億円の土地が宙ぶらりんとなっているのである。
これは2010年会計検査院の調査によって判明したものである。

つまり日本においては下水需要が伸びない。出口が増えていないのであるから当然上水需要も増えない。
しかも漏水率は世界最高。
工業用水利用の再生水など水のリサイクルも高水準で行われている。
つまり国内需要はもうこれ以上伸びようがないのである。

とくに、少子高齢化は地方自治体には重く圧し掛かる。
人口の減少は水需要の減少になるが、だからといってインフラなどの設備維持などの費用が安くなるわけではないのである。
自治体の水ビジネスが海外に活路を求めるしかないという動きを見せているのは、このような背景も一部にあるのである。
代表的な例は北九州市であろう。政令指定都市の中では人口減少、高齢化に悩む年である。この北九州は、早期に官民連携のコンソーシアム組織である「北九州市海外水ビジネス推進協議会」を立ち上げ、国の水ビジネス拠点である研究施設の誘致も行ってきている。

現実に、日本の自治体の目が海外へ向かっていくのは、内需に希望が持てないという背景があるということは分かるのである。
しかし、ただ目指したからといってコンペチターとなる欧州の水メジャーに対抗できるのかどうか。
特に公務員、自治体特有の高コスト体質が、民間手法を入れどこまで改善できるのか、その点も今後非常に重要になってくるであろう日本のサービスが高コストのままであれば、包括的な水ビジネスの分野では、水メジャーの牙城を崩すのは困難なままであろう。

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