水質汚染による危機と水ビジネス

水質汚染の危機が大きいといわれるのは、特に経済発展の著しい新興工業国である。
中国、インド、東南アジア諸国など。特に人口も集中し、水需要が増えていく国家において、水資源の汚染が深刻になってくるという大きな問題を抱えている。

特に巨大な人口を抱える中国における水質汚染は、非常に深刻な事態を迎えているといえるだろう。
2010年10月10日に中国の報道機関によって中国主要7河川の汚染状況の発表があった。

この発表では、同7河川の汚染状況は以前深刻な状況であるといえる。
この報道によると、飲料水に適した水質とされる割合は57.1%。に過ぎない。

特に、有機汚染の進行が深刻となっている。
中国の人口の大部分が生活用水をこの主要7河川に依存していることからも、この汚染状況は非常に深刻であるといえる。

昨年10月に新潟市で開催された「アジア太平洋経済協力会議(APEC)食料安全保障担当大臣会合」に出席したアジア開発銀行のローレンス・グリーンウッド副総裁も水資源の汚染、環境変動による水危機により、食糧生産の面からも水危機が重要な問題となるとの見解を示している。
今後アジアにおいては人口の増加、生活水準の向上により、食料需要は70%~90%の増加が予想されている。

しかし、その農業生産を支える水資源の問題が大きく、その中でも水資源の汚染は重要なマイナス要因の一つとして上げられている。

このように、水資源の汚染は、単に飲料水、生活用水の不足のみならず、農業生産に直結する問題となるのである。
このことは、食料を輸入に依存している日本にとっても非常に大きな問題であり、他国における水質汚染の問題を対岸の火事としてみているわけにはいかないのである。

世界の水危機の問題については2009年のダボス会議の報告書が引用されることが多い、今のままの水需要の伸びを維持していくと、20年以内に水問題による経済破綻を迎えるという内容のものである。

日本も食料を輸入依存でしている。
それはその食料を生産するための水を輸入しているともいえるのである。
これをバーチャルウォーターという考え方で示している。
つまり日本は水も海外に依存している国家であるともいえるのである。
一見豊かに見える水資源もその資源が農業生産にまわされないということで得ている豊かさであるということである。

世界の水質汚染により、水資源の危機は現在も進行している問題である。
その中で、日本の持つ水処理技術、汚染レベルを改善させる技術は大きな武器となり、汚染に苦しむ国を助け、日本自身も助けることになる。

この環境危機も、新たな水ビジネスの機会を創出すということになるのである。
水ビジネス市場の拡大の背景には、世界レベルの水危機の問題というものがあり、この危機をいかにビジネスとして結びつけるかが、水ビジネス市場進出を目指す日本にとっては重要なことである。

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